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社会人ちゃんの日記

睡眠がぐちゃぐちゃ(ミシェル・ウエルベック 著、野崎歓、齋藤可津子、木内尭 訳『滅ぼす』、河出書房新社、2023年)

 

金曜日から眠れていない。これは誇張表現だ。金曜日から月曜日に至るまでの間、0時頃に布団に入って、実際に就寝する時刻が4時~6時である。何故? こっちが聞きたい。

この原因には汚い部屋で身体を動かす努力をすることに倦み、ここのところ(数か月単位で)運動を全くしていないということもあろうし、労働をしているという状態に心のどこかで心底嫌気がさしている可能性はある(これまでも何回かあった)。

 

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「眠れない」のは働き始めて始まったことではない。

しかしティーン時代の眠れない夜って、将来の不安と死の恐怖で泣き暮らしていた覚えがあるが、今は涙も出ないで、ただ天井を見つめている。(8/18 明け方のGmail下書き)

 

私の不眠ルーチンは以下の通りです。

 

1時~4時 諦めて別のことをする時間

 

4時~6時 眠れないことを身体に詫びる時間

 

4時頃の朝日を見るといよいよ絶望的な気分になるので見ないようにしていたが、始発電車の発車音とやかましい雀の囀りで試みの失敗を知った。

 

入眠方法をレクチャーする情報はTwitter(現X)等にもあふれかえっている。

 

例えば米軍なのか海兵隊なのかが実践しているらしい「自由連想法」というものがよく目に入る、気がする。クレヨンしんちゃんでみさえがやっていた気がする。

私はこの手の自由連想をすると自我が必ず「死」に向かい、自我の喪失への恐怖でビンビンに目が覚めるのでこの手の連想はしないようにしている。

 

これまで一定の確率で成功していた私の入眠法は以下です。

 

1,毛布を被る――吸う息の二酸化炭素濃度を上げることでまず意識にぼんやりとしてもらう

 

2、数を数える――どうせ何を考えても死につながり恐怖コンボが始まるため、そこに向かう隙を作らない。

 

ただしこうして努力している内に眠気が遠ざかってしまうと、数を数える傍ら脳が勝手に連想ゲームを始め、死の恐怖が始まる。

 

 

そして迎える絶望の朝。

迂闊に朝日を見ると「今日と言う一日を無駄にした」という絶望*1、そして日頃酷使しているにも関わらずロクに休めてやれなかった目への申し訳なさから、希死念慮がわっと押し寄せる。そして死への恐怖がセットで大脳に入場、泣くことでせめてなけなしの体力を消費して見ようと試みると、怒りの男泣きになる。交感神経!!!!!!!!!!!交感神経!!!!!!!!!!!!交感神経!!!!!!!!!!!!!!!!ひきつけを起こしたような呼吸を毛布に包まりながら繰り返す。助けてくれ。何から? 他に助かる宛てがあるならとっくにどうにかしている、と思う。助かることがわかるのは助かり方がわかっている人間だけではないか。助かり方もわからないのに漠然と助けを求めている。入眠に失敗し続けている。

 

なので月曜日は朝5時ぐらいになってから入眠を諦めて、ウェルベックの新作を読み始めました。

 

 

土日の不眠後悔時間(明け方)で(上)を読み始めており、月の不眠諦め時間(1~3時)の時点で(上)の残りを読み終え、(下)の半分程まで読み進めていた。5時に一通り暴れてから、諦めて読み始めて7時頃に読み終わった。

 

かつて『セロトニン』についてブログ記事をした時に「句読点でつなぎまくった稀代の悪文*2が流通路にガッツリ載ってるのを見ると非常に励まされる」というようなことを述べましたが、今回の『滅ぼす』は、書いてあることは時々突飛*3ながら、文章としてはかなり読みやすいです。一文の中で時系列が入り組むこととか、ない。

逆にウェルベック作品で『セロトニン』みたいな稀代悪文例は、私が触れた中では『セロトニン』にしかないような気がする。『セロトニン』はあのぐっちゃぐちゃしっちゃかめっちゃか文章でこそ立ち現れる物語であり、それ以外はそうではない(むしろきわめて読みやすい)のではないですか? 2022年の著作が2023年に翻訳されてくるベストセラー作家はやっぱり違う! フランス語でどうなっているのかは存じませんが。

 

あらすじ

インターネットを介した謎の国際テロが多発する中、経済大臣ブリュノと秘書官ポールはテレビタレントを擁立し2027年フランス大統領選を争うことになる。一方で諜報機関で重役を勤めた父の脳卒中を切欠に、10年間完全に冷え切っていたポールの夫婦生活を始め、ポールの弟妹らの生活は徐々に変化していくが……

 

以下ストーリーの核心部分のネタバレを含みます。

 

*1:徹夜で行動できないので徹夜明けは一日を通して半死半生になる、何なら15時ぐらいまで眠っている。

*2:大学で論文指導を受けていた際に教授から「教授の恩師」の例に仮託しつつ頂いたお言葉

*3:その日見た夢の話をいきなり突っ込んでくる

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実は2時間実写監督による大説教を期待していた(「君たちはどう生きるか」(2022))

 


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思い立って駅直結ショッピングモール内の映画館の席を購入し「これで上映時間ギリギリについたとて間に合うぞ!」と思っていたんですけど全然迷った。

 

  • 思ったより(というか、案の定)お盆のショッピングモールが混雑していた。

これは仕方がない。私が予測して動くべきだった。

 

  • ショッピングモールの東西を繋ぐ廊下が工事中で通行止めになっていた。

これはショッピングモールの入口に書いておいてくれよ。

おかげさまで5階と2階を三往復した。

 

 

ツイッター(X)見てたら入ってきた情報のひとつに「上映前の予告編が入らないから十分遅れとかで入ると普通に上映開始してるぞ」というものがあったんですけど、5階と2階を3往復してもまだイマジナリーフレンドの終着駅みたいな映画新作宣伝CMしてたので、これはセーフカウントとして頂けないでしょうか。宣伝CMガチ勢の方がいらっしゃいましたら大変申し訳ないんですけれども。

 

以下現在上映中の映画のネタバレを含みます。

 

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抵抗は服従よりも稀有(デーヴィッド・チャンドラー著、山田寛訳『ポル・ポト 死の監獄S21 クメール・ルージュと大量虐殺』、白揚社、2002年、296ページ)

貸出期間を限界まで延長しつつも完全に積んでいた本をどうにか読み切った。

 

www.mekong-publishing.com

 


ポル・ポト伝』は、1976年以降カンボジアを支配した急進的な共産主義政権(クメール・ルージュ)の指導者であるポル・ポトの出自から高校留年、フランス留学を経た彼がフルタイムの革命家になるまでの来歴、そして党内の政治闘争でのポジション等を伝記的に紹介する書籍で、改めてこういうのを読むと、やっぱフィクションってかなり滅茶滅茶な改変をして、何であれ魅力的ないし画面映えするように派手に描くもんなんだな~と思った。

これは単に私がこれまでこのあたりを知らなかったというだけですし、「改変」というより「史実に対するイメージ」の具現化といった方が適切な感じもします。それに勿論、フィクションはフィクションであってそれを史実として喧伝している訳ではないので、「フィクションである」と自己定義している作品であるのならば、フィクション的な手法としての改変は容認されるべきものだと思います。

 

 

他方何とか読み切った『ポル・ポト 死の監獄S21 クメール・ルージュと大量虐殺』は日本語訳だと「ポル・ポト」の文字がデカ目に強調され全面に押し出されていますが、内容としてはS21の成立経緯とその実態に関する研究成果紹介にあたるのではないかと思います。

 

S21は主に「政治犯」(ポル・ポト政権下のカンボジア民主カンプチアの世界観では「(およそ更生不可能な)党に対する裏切者」)とされた人物を収容し、拷問を含むあらゆる手法によってその人物が党に対して犯した「裏切り行為」とその「協力者」を自白させるための組織であり、本著の中では「唯一の警察機関」云々というような触れ込みで紹介されていた。

というのも、民主カンプチアの上層部は基本的にフルタイム革命戦士であり政治や行政の素人、かつ以前の政権(ロン・ノル政権)でこういった要職に着いていた人間をことごとく処刑・既存の役職からの解雇・農村送りにしたので、この手の行政機関運営にあたっては適切な人材がいなかったしそもそも人材が少なかった。

この本でも、「S21は、投獄、捜査、司法、防諜などの機能を併せ持っていた。*1」と紹介されている。手広い。このS21は「サンテバル(治安警察)」と呼ばれることもあったらしいが、他国のこの手の警察(治安警察・防諜組織)が国内の各地や国外に要員を派遣する一方、S21はプノンペンの一角以外に要員を配置することはしなかったし、政策を策定する部局もなかった。また、民主カンプチアには法典や司法制度も無かったので、この機関の存在意義や職務などを定義する法律は存在しないらしい。マジの無法。

 

以下、かなり大雑把な説明になりますが、

直接的にはベトナム戦争の煽りを食ってカンボジア領内は空襲を受けまくった結果米作が出来なくなり、多くの農民は共産党に入党。当時の親米ロンノル政権はそれ以前のシハヌーク王の統治時代から部分的に引き続いて共産党を強く弾圧しており、この「弾圧者」に対する憎悪を力に変えて漲らせつつ革命戦士たちはプノンペンに入城した(プノンペン陥落)。

プノンペンを陥落しロン・ノルから政権を奪取したクメール・ルージュは、この首都を拠点に新たな国家を作ろうとはならなかった。彼らは1971年以前に革命戦士たちが苦境に陥っている中、プノンペンでヌクヌクと暮らしていた(とされる)プノンペン住民をまとめて農村に追い出し、首都を空っぽにした。党内でのこの決定について、本の中ではそもそもが「憎悪」によって団結した団体なので、引き続き「憎悪」による結束強化の方策を取ったというような紹介があった覚えがあり、うろ覚えながら印象に残っている。かくして党は空白地帯にした首都の一角にある高校の校舎をS21とし、ここに「政治犯」とした人々を収容して「自白」を強要した後、その九割を機密保持のために殺害した。これらの人々を殺害した現場の一つが、プノンペン郊外チェンエクのキリングフィールドである、らしい。

なお、ここまでで「政治犯」がカッコ付きなのは、ここに囚人とされて収容された人々が必ずしも自白通りに遠大な政治的な謀略を巡らせていたかというと、そうであるとも言い切れないからです。党がそうだと言えばいかなる人間も「政治犯」に仕立て上げられる状況下で収容され、拷問を含む諸々の取り調べによって「罪状と協力者の自白」を強要され、この自白を元に露わになった「裏切者の糸」と称された裏切者ネットワークからさらに浮上してきた名前を逮捕→尋問→裏切者を洗い出すという流れが確立されていた。党は絶対的に正しいので、裏切者ネットワークに名前が浮上し、逮捕されたことがすなわち「政治犯」であることの証明であり、突如逮捕された昨日までの革命戦士・今日の「囚人」が「何故自分が逮捕されたのか」というようなことを聞くと、看守の方が「何故逮捕されたと思う?」と質問を返す流れがあったということが本の中でも紹介されていた。

 

また、本の中では拷問を含む取り調べを踏まえて得られた自白記録の他、看守側の記録も取り上げられている。これは元看守で「拷問に対して非積極的だったため」といった理由で「裏切者」と密告され収監された囚人の自白記録だったり、党の方針として少なくとも党員に記録を義務付けていたものと思われる自己反省の記録だったりする。

その中には、「効率的な拷問の方法~自白前に囚人を殺してしまわないために~」といった職務Tipsの他、「言われた仕事をしなければ自分たちが「囚人」になってしまう」「革命後は毎日仕事仕事でどこにも遊びに行かれないしお喋りもできない、家族にも会えない(革命前の方が良かった)」という記録があり、気が沈んだ。

 

ナチス・ドイツに関する書籍でもこの種の問題提起はありますが、「仕事」としてこの種の残虐性を含む職務が回ってきて、どれほどの人間がそれを、「己の良心」を理由にして拒むことが出来るのか? ということです。

 

 

これをしなければ仕事で干されるどころか、自分がこの暴力を向けられる側になる。

仕事で干されるぐらいで済めば御の字のところですが、しかし仕事をしなければ生きていけない、良心だけでは食っていけない。

「良心」がある人でさえその種の葛藤を強いられる状況では、より「普通」の、特段そういった事柄を意識をしていない人々は、より速やかにその残虐とされる業務に移るだろう。

 

特に20世紀の出来事に関する書籍を読んでいるとよく思う事ですが、個人の内心がどうあろうと権力側がお膳立てをすることで如何なることも成し遂げ得る状態になるし、この業務さえ遂行していれば(少なくともしばらくの間は)自分にその致命的な暴力性を向けられることはない。となると、その上でわざわざ飯の種にもならない「良心」を以て業務遂行を拒否できる人間はかなり少ないんじゃないか。

仕事だからってなんでもするのは良くないんですけど、それがあらゆる意味で生命線として扱われる以上、それってお題目でしかない。

ので、仕事を振り分ける権力側(これは国でも国ではない形の組織にも言えますが)が非暴力であることを標榜し、あらゆる権利尊重を謳うことは必須ではないか(この手の組織が人間に暴力をさせるように仕向けることはあまりにも容易いため)ということを思いますが、複数の人間を統制し、秩序だった状態を維持することで「人間を善良で居させる」ためには、少なからず権力の元における秩序だった暴力が不可欠なのはそう。「抵抗は服従よりも稀有なのだ*2」。

 

 

 

ところで、ここで主な対象として紹介されている「S21」は現在博物館になっていて、この博物館に私は行ったことがある。

 

トゥールスレン虐殺博物館(2016年3月撮影)

本の中では「本件に関する膨大な文書記録の展示がある」とのことだったんですけど、正直、文書記録の展示があったかどうか記憶にない。他の展示物が視覚的に強烈過ぎて、そっちの記憶ばっかり残っている。

自分が旅行した時はたしか室内展示は撮影禁止だったような覚えがあるので、自分のクラウドの中に室内の状況がわかる写真は存在しないが、ネットでこの博物館のことを検索するとバンバン室内撮影した画像が出て来て、状況をより明確に思い出し若干具合悪くなったりもしたので、あれはもしかするとあくまで「フラッシュ撮影の禁止」であって撮影の禁止ではなかった(私の誤読)、または、2016年以降にルールが変わったのかもしれません。インターネットにはならずものがいっぱいいる可能性も無いとは言いませんが。

 

mainichi.jp

 

いずれにせよ何とか本を読み終わったので、これを延滞付く前に返す!!!!!!‼!と意気込んだところで、借りたまま延長するだけして忘れていた存在を思い出しました。煉瓦みたいだったので、目の届くところにあっても本だということを認知していなかった。あーあ。

 

*1:デーヴィッド・チャンドラー著、山田寛訳『ポル・ポト 死の監獄S21 クメール・ルージュと大量虐殺』、白揚社、2002年、52ページ

*2:同上、296ページ

今日は鯖寿司で凌いだし明日はタコさんウインナーで凌ぐ

 

 

水を張った洗面器に顔を突っ込み続けているような気分で営業日を過ごしているので、日々何らかの目新しい娯楽がないとやっていけなくて食品に課金をする。こういうことをしていると、かつて在籍していた大学にお勤めされていた、エンゲル係数が高い教授の面々を思い出す。
何かとゼミに銘菓を持ち込んでいるという噂の教授と、6000円近くするステーキ丼弁当をご自身の昼食に購入していたというエピソードをお持ちの教授は、大概「あんな金銭感覚だから独身なんだ」という形で話を締めくくられていましたが、翻って今の自分が、「土日祝日限定!」という売り文句にのせられて3000円弱の焼鯖寿司を買っているとき、教授たちの顔が頭をよぎった。
食に一家言おありの教授ちゃんたちと、諸々なおざりな自分に食の共通項があるなんて恐れ多いですが、いずれも独身であることに共通項がある。そういう金銭感覚をしているのかもしれない。
 
 

 
 
食に関心があるというより、食しか娯楽がない。
Twitterのパブサで推しカプに関するツイートを検索をすることを娯楽としていましたが、それもここ一週間は絶たれている*1。この状況を、ウエルベックの小説で読んだことある気がする。つまりはわりと悪い状態ということを示す比喩になります。
 
営業日を暮らしていると洗面器に顔を突っ込み続けているようで苦しく、目に見えて摩耗をする。やがて来る明日に灰色の業務しか無いことを思うと思うだけで気力が萎え、眠る気が失せる。
眠って起きれば否応なく新しい一日が来ることを知っている。休もうと思えば休めるし辞めようと思えば辞められるが、今の経済的な生活の安定ぶりを惜しく思うからやめられない。寿命をここと定める勇気さえあれば、仕事を辞める前にこの身分を使って限界まで借金してから享楽的に過ごすところなんですけれども、死を恐怖し生活を愛しているので寿命を定めることもできそうにないし、臓器提供カードに意思表示もできていない。
自分は安寧の中で永遠に生きるものとどこかで信じたがっており、この安寧の幻想を崩すことを前提にしたあらゆる意思表示をできていない。
 
 
ところで最近スーパーで特価になっていたのでお徳用パックのウインナーを買ったんですね。普段は鶏胸肉を買って半身にして冷凍して凌いでいるし、冷凍肉を解凍するのは面倒なので厚揚げ(80円〜98円)を醤油バターなり味ぽんなりで味付けして食べている*2
 
別に厚揚げも悪くないんですけど、この、冷蔵庫にウインナーがある!というワクワク感は良いです。
それに調理済の肉なので、基本的に味が消えないしお手軽。一回ぶつ切りにしてトマトソースと混ぜたら味が消えたのでああいうことをしなければ大丈夫なんだと思います。
 
料理の場面で一番扱いに困るのは鶏胸肉で、あいつを冷凍後調理するとなんか食えるスポンジみたいになるけど、ウインナーはそういうことはない。それにレンジでチンするだけで喰える。
明日はあれを使って、これまでアニメでしか見たことがないタコさんウインナーを作ってみようと思います。私のために。楽しみ〜(就寝)
 
 
 

*1:検索したところで推しカプ妄想ツイートが増えるわけではないが、次の更新で増えているかもしれないという期待が心を生かしていた

*2:この段を記録して初めて、外食する時と自炊する時の金銭感覚が雲泥の差であることに気付いた。温度差で風邪ひきそう

情緒不安定な生活

 

午前四時になると、外で雀が鳴き始める この世で一番憎い

 

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睡眠が壊れているのにも関わらず入眠前にスマートフォンをいじっているし、これをしないと「そろそろ寝てやるか」という気持ちにならない。

結果として、今週の月曜も、夜を徹している!

 

午前四時になると窓の外が露骨に「朝」になって、雀が騒がしくなるのが心から憎い*1。こっちは本当に、一睡もできていないから。

入眠前にしこたまブルーライト浴びてるからでは? という疑いはまずまっさきにありますが、これまでは入眠直前にブルーライトを浴びていても何だかんだ意識を飛ばせたので、「睡眠が壊れてきている」というのは、本当にそうだと思います。

「明日からは寝る前にスマートフォンを見ない」などと誓ったところで、今日一日がやってくることは変わらない。クソ過ぎる。助けてくれ。どのようにして? 

病院に行くにも金がかかるし、明らかにストレス要因である配置を変えてもらうにも、もっと酷いところがあるところを知った上で賽を振る気にもなれないし、なにせ生存には金がかかる。

死を恐怖していなかったら、もうこの時点で結構危ない。死を恐怖しており、おんばひがさの生存を目指して終活(就活)をしたのに、こんなにもつらい。

働きたくない。生きているだけで金はかかる。それにこうも不安で仕方ないんだから、今すぐ死んだほうがコスパが良い。これから先もっといいことがあるとか、関係がない。いいことと同時に、出費も労働もストレスも、びっくりするほど一睡もできない月曜も存在することが目に見えているから。それをどうにかする手立てが何も見えてこないのだから。

 

↑月曜四時にGmailの下書きにこれを書いていた。

こんなん実質体調不良なので、この日は会社を休んでうなぎを食った。

 

翌々日の28日はケンタッキーフライドチキンを食った。とりの日だったから。

 

www.kfc.co.jp

 

今週のエンゲル係数、高い! 

お陰で精神面では持ち直しているのか、これまで寝る前にスマホを2時間いじっていたのを、せいぜい1時間に留めて諦めて寝るように心がけたからか、月曜日に勤務に穴をブチ開けた他は、引き続き労働をしています。えらい!

しかしいずれにせよ睡眠が結構グチャグチャ、心はメチャメチャなので、空腹を感じるとまず外食をしたくなる。家事をするにはMPを使用するし、MPは全て労働に持って行かれているから。

炊事洗濯掃除、ぜんぶやらなくても結構生存できます。でも、うっかり宅配でインドカレーデリバリーとかやると、テイクアウトであれば1000円ぐらいで済みそうなカレーセットで1600円ぐらい行く*2

これと同じ口で、ゲーム内の居館を充実させるために1600円ぐらいの家具データを、なんも考えずに買ってる。

第5人格、以前「最適化」という名目でキャラクターの衣装デザインをまるきり変更した上に、現在(2023年6月末)に至るまで変更の理由が一切明言されないことがあり*3デザインありきで購入しているデータのデザインをまるきり別物に変えられちゃ堪らないので、できるだけ無課金で嗜みたいところなんですけれども、こう言っている口でシルバニアファミリーに居館している自分に腹が立つ。週頭のエンゲル係数が後日の食費を心理的に圧迫している。

 

近所の商店街に青果店があることを最近知ったんですが、そこで近所のスーパーで210円はするプチトマトを150円で売っていたので買って帰って、日がな一日に一個ずつ食べている。

70円のレタスも一緒に買って、コロナに感染した時に都がくれたドレッシングを使って生野菜を家で食べようと思い立つたび、レタスの合間からカエルさんがこんにちはする想像に捕らわれている。

生レタス、正直あんまり好きではないですが、嵩増しするには十分ですし、傷んだら加熱レシピを使えばいいので便利です。

 

www.kewpie.co.jp

 


この文章を書いている時点の今日(金曜日)は、80円の厚揚げにチーズを挟んで食べます。

これはたぶんテレビで見たレシピで、もはや細部を思い出せず「めんつゆと何か」で味付けをすべきところ、面倒なのでポン酢をぶっかけておしまいにしている。

 

—ここまで金曜日—

 

—ここから土曜日—

 



酒、うめ~~~~~~~~~ ギャハハハハハ!!!‼

 

 

*1:この時間以外で雀がやかましくなる時間を知らない

*2:近所に500円のカレーセットを出すインドカレー屋があるため、インドカレーに対する感覚が狂っている可能性が高い

*3:https://twitter.com/IdentityVJP/status/1473282586521014273

睡眠が壊れている

今週のお題「朝ごはん」

 

社会人ちゃんになって早数年が経ち、朝ご飯を食べなくなった。何が朝活じゃボケというタイプの体内時計を持っており、生まれてこの方朝弱いからです。朝の自分を管理できる余力が、朝の自分に存在しない。

 


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当方、学生ちゃんだった頃から朝が弱い。

許容範囲内の時間に目を覚ますことはできるので、まだ生活を送れる範疇の「朝が弱い」になりますが、朝起きて動いているとはいえ、午前の脳の内訳は実質生けるしかばね、だいたい茫然としているし、言葉も何も出て来ない。

午前の打ち合わせで口を回さないといけないときは、数秒の沈黙ののち、まず「えーっと」が口をついて出る。全校集会等で壇上に立って話をするたび、何かと「えーっと」と挟んでいた校長を影で笑っていた記憶がよみがえる。罰なのだろうか。

 

 

午前七時四十五分に集合している必要があった小学生ちゃんだった頃は、親に負担をかけて起床し、朝飯を腹に詰め込んで腹痛を起こしていた。

午前八時頃までに校門を通過している必要のあった生徒ちゃんだった頃は、満員電車を嫌ったためにまた親に負担をかけて逆に午前七時半頃に登校、学校の最寄り駅に着いたはいいが、腹痛で蹲るようなことを二日に一回はしていた。

大学生ちゃんになってからは、できるだけ午前の講義を避けていた。

 

学生ちゃんをしている期間中は、ろくに睡眠をしないわりに、授業ないし講義中はできるだけ意識をはっきり持っていようと努めており、カフェイン錠とコーヒーを二重服用してぶっ倒れるような真似をしていた*1

 

とはいえ、学生ちゃんでいることはそこまで苦痛ではなかった。

いい環境に置いて頂いていたし、単純に学習するのが性に合うタイプだった。好きな科目以外マジで何もできないピーキーな性能をしていましたが、それが運よく試験科目と噛みあっていた。

場所も良ければ時期も良い、幸運な学生ちゃんだったので、とんでもない生活をしつつ朝ご飯を詰め込み学校に行ってカフェインに頼って目を覚ましながら講義に臨んでいたんですけれども、社会人ちゃんになってからは朝ご飯を食べなくなった。

 

 

 

この変化には、学生ちゃんだった頃の登校と比較して物理的な出勤回数が目減りしたこともあろうかと思う。

朝ご飯の大半は、電車でぶっ倒れないためにあると思っている。なので社会人ちゃんとなった今も、出勤しなければならない時は、味噌汁を飲んでいる。固形物は取っていない。朝から固形物を齧る気力がないから。

 

勤務時間中はできるだけ早く時間が過ぎることを祈って過ごしている。両手を使って一心に、できるだけ早く時間が過ぎることを、切実に祈っている。なので手がふさがっている。

まあ完全に何もしていない場合それはそれで問題が発生するので、たぶん意識の中で祈りながら業務として何かしらはこなしているんですけど、勤務中の記憶は退勤と同時に消去されており、正直なところあまり覚えていない。

 

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今週の頭は全く眠れなかった。

金曜の定時前に詰められ*2が発生した資料を作り直して提出するのが月曜日の作業としてラインナップしていたからだったと思うし、他にも入眠前にデカ目の虫を三匹目撃して気持ちが高ぶっていた可能性もある。

いつも眠れないときは布団を頭までかぶり、布団に覆われたそこで呼吸することで、吸う空気の二酸化炭素濃度を上げて意識を飛ばそうと努めるものの、月曜日の湿度と気温が高かった(と思われる)こともあって、なかなか寝付けない状態に陥っていたのかもしれない。

旅行中もそういうことって時々ありますけど、直近の寝苦しい旅行では魘されながら怒鳴って目が覚めた記憶があるので少なくとも意識は飛んでいる。つまり、旅行中の方がまだ入眠に成功している。同行者からしたらいい迷惑だと思う。

 

兎に角、ほとんど夜を徹して月曜の朝を迎え、夜明けのテンションが残っている午前中に粗方メールを見終え、午後は祈って過ごしていた。月曜に限らず、少しでも早く時間が過ぎるように、営業日は日々祈っている。祈りながら働いているというか、働きながら祈っているというか、いや、これは何か違うんじゃないか? 

 


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朝方の社会に寿命を削られている気もしますし、かといって完全にそこに追いついて行けないという程のタイプでもない。伴走はできているものの、「これ身体に負担を強いているよな~」という感想が出る程度。夜勤の仕事に切り替えることを検討する程のことでもない。

労働せずしかし生存に不可欠な資金を得る道を模索したいと考えているのに、さも職を欲しがっているように振舞うよりも、毎朝朝日の驚きの白さに愕然とし、パソコンの前に茫然と座っているだけで金を得られる道の方がまだ易いように見えている。

 

そういえば今週職場が同じ人とこういう感じの話をしたときに、「朝ごはんにタンパク質を食べると寝つきが良くなるらしい」というおまじないを教わった。

こちとら朝には何も食べていないのでこのおまじないを実行する機会がないし、朝ご飯を食べたら食べたで50%の確率で腹を下すので、果たして自分にこのおまじないが効果を発揮するのかは正直怪しいと思っていますが、それが必要になった時のためにここに備忘しておこうと思います。未来の私、よろしくお願いします。

 

 

*1:この学生ちゃんはなりきりチャットにドハマりしており、頻繁に夜を徹していた。

*2:これはあくまで主観であり、上司ちゃんの態度としては至極穏やかなものではある。とはいえ上司ちゃんの方も中々直截に物を言わないので、ただでさえ労働のことを罰則のように捉えているこちら側は意味の通らない話を意味を予測しながら延々と聞かされる羽目になり、話が結論に至るまでに何回かある無意味な問いかけが二度目に入った辺りからこの時間にも給金が発生していることを忘れ、純度の高い嫌気がさしてくるので、こちらとしてはこの現象を「詰められ」と捉えている。