祈り、働く - tanpa

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マルチタスクにあたって発揮できる能力というかキャパシティというか許容量というかがペットボトルの蓋レベルの容量なので、泣きながら業務している。

クレヨンしんちゃんのテーマ（オラはにんきもの）が脳裏を流れているうちはまだ陽気。パニックパニックパニック私が慌ててる。周りはいたって冷静に見える。私が人気者かどうかはともかく、職場には人員がいない。残り者に業務が群れている。

夏頃まではこの一人お祭り状態にキレていましたが、10月に入った頃から泣きが入るようになった。曲がりなりにもIT業界に滑り込んだので、在宅勤務をしていますが、これが在宅じゃなかったら、オフィスで嗚咽三時間コース。休職チャレンジが発生したかもしれない。

メール受信の通知ポップアップを見るたび、自分が何故こんな目に遭わねばならないのかという嗚咽が漏れだし、これがスッコココ*1になると鼻水を啜りながらキレ始める。うるせえ、静かにしてろ。加えてティン♬ ティン♬*2が来ていたら、どうなっていたかわからない。

職場で役職が上の方の人間にもなると、この気が狂うようなチャットの音が鳴りっぱなしになりますけど、頭おかしくなりませんか？　

前の上司ちゃんは時々チャットアプリを殺していましたし*3、メールも容量一杯にして受信できないようにしていましたよ。あの人ちょっと機械音痴だったのかもしれない。それにしたって、それこそ星の数程あるように見えるあのミーティングを捌いていたので十分すごい。

前の上司ちゃんを「あの人はちょっとサボりすぎ」と言う今の上司ちゃんは、さながらバレーボールコーチのようにコートに業務を打ち込んできます。フルタイムのバレー部。

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この業務を続けているとやがてアレ（バレー部顧問）になってしまうので、早く次のあてを見つけて辞めなければいけない。「将来あれになりたい！」とは、微塵も思わない。どちらかというと対極の存在。

とはいえ自分の場合、他に何かやりたいことがあるわけでもないし、就職活動をやってた時期も、「社会に出てあれになりたい！」と思うことが何もなかったので、待遇と「引っかかるところ」で選んだ。

なので自分のことはもう構いやしませんが、もしも今就活にあたってアドバイスを！　という文脈で話を持ってこられたら、「せめて興味を持てる分野にしておいた方が良い」と言いかねない。その点においては、後悔しているのかもしれません。

とはいえ、興味関心が社会において仕事と認められているか否かは別の話ですし、それを認めさせる能力があるか否か、認めさせてやると思いきれる度量があるか、興味があるかどうかは別として、その分野を扱いきれる能力がそもそも備わっているかは、全て別の話では？　好きなことして生きていけるならそれで楽しいんじゃないかと思いますけど、別に好きなことがなくたって生活がしたい。

youtu.be

業務時間中、「何でこんな目に遭っているのか」とシクシク泣きながら、最近（ここ数か月）で読んだ本の内容を思い出し始める。脳が現実逃避を始めている。

最近は、『セカンドハンドの時代』という書籍を読んだというか、読みつつある。

これは『戦争は女の顔をしていない』でノーベル文学賞を授与された作家が、ソ連崩壊後にソ連時代を過ごした人々に対して体験を聞き書きした内容のものですが、その中で、ソ連崩壊後、学術機関（特に人文系）の務め人がリストラに遭って路頭に迷ったという話があったのを思い出す。

同じ作家の別の本で、『チェルノブイリの祈り』だったような、でも当時の子供の証言だったと思うので、もしかすると『ボタン穴から見た戦争』かもしれない。記憶があいまいなんですけど、アレクシエーヴィチの本だったことは間違いないです。

その中で、大祖国戦争期、要はソ連における第二次世界大戦の特にナチス・ドイツとその同盟国（枢軸国）側と戦った時期をそう呼称しますが、この期間中、男が徴兵で取られているため、残された女は馬車馬のように働いていた。だから、証言者の母も誰も彼も、工場での過酷な立ち仕事を経て子宮が膣から脱して、公衆浴場だったか更衣室だったかで、脱した子宮が股の間でぶらぶら揺れていた、というような証言があったような覚えがある。