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社会人ちゃんの日記

人生に石灰化上皮種が頻出している

 

人生に石灰化上皮種が頻出している。

Q.石灰化上皮種って何? A.主観的には「皮下にできる石」。日本形成外科学会の説明によると、「皮膚の一部が石灰のように硬くなる良性の皮下腫瘍(皮膚の下にできるしこり)のひとつ。」

要は良性の腫瘍。「勝手に爆増したりしないし、特別悪さをしない」という点で「良性」ですが、あっても別にいいことはない。これが角質だと「粉瘤(皮脂腺の出口が角質(垢など)で詰まって袋状に膨らんだもの)」、脂肪だと「脂肪腫」だそうです。

私の身体では、今のところ石灰化上皮種のリピ率が高い。粉瘤も一回やった。石灰化上皮種とセット。一回の手術で全部とれるのでお買い得。

 

11月末日に、右ひじの内側にグリンピース大のしこりを発見した時はかなり驚いた。

肘の内側は特に意識していなくても視界に収まりますし、買い物や鞄の携帯でも日常的に使用する部位と思いますが、そこにある日突然、見知らぬグリンピースがいきなりついている。お前何!? 

皮膚越しに見た感じはうっすらと青黒く、触ってみた感じは明らかに「石」。なので、これはおそらく石灰化上皮種だろう。ただし、触ってもあまり動かない。石灰化上皮種の感覚は、「皮膚の下に小石が入ってる」に近いので、指の腹でぷにぷにすると結構動くのだ。丁度今右の肩先に入ってる方の小石は、人差し指と中指の腹でぷにぷにすると、皮膚の下できちんとゆらゆら動く。

 

最初に石灰化上皮種をやった時は物心がついていない年頃で、第一子の一挙手一投足を見ては責任を感じている母親*1は、これについてもまた「育て方が悪かったのか」「自分が何かした/しなかったのだろうか」と悩んだらしいですが、石灰化上皮種の発生原因は、特にこれといったものはよくわかっていないそうです*2

 

当時の感覚としては、右肘に梅干しの種サイズの石。なんか、肘は神経がいっぱいあるからという理由で、切除手術をすることになった。

石灰化上皮種はマジで「石」なので、大きさによっては開口部(というのか?)をに少し穴を開け、そこから膿を絞り出す粉瘤と違って、勝手になくなるということがない。5歳前後の子供が局所麻酔で大人しくしているわけがないので、全身麻酔での手術になった。

執刀される側は気楽なもので、小児科のプレイルームでは頭にネットを付けたお友達ができた。プレイルームから帰る途中、点滴スタンドで廊下を疾走する子供を横目に私は走らなかった。手の甲にぶっ刺された点滴の針が痛くて、気力が萎えていた。

 

以来、事あるごとに石灰化上皮種をリピすることになりますが、全身麻酔で対応したのはこの一度きりだし、何なら石灰化上皮種は取らなくてもいい。

これまで何回か取り出しているが、それぞれ

 

②傷口を作ってしまい、そこから周辺組織が膿んだ

当時腕に粉瘤ができており、そこの裏に石灰化上皮種がついていた。

物心がついてるんだかついていないんだかわからない年頃の子供にとって「絞ったら白い膿が出てくる部位」は勿論オモチャである。

そうやって手遊びに粉瘤を絞り出してから川遊びをしたら、その傷口が膿んでムッとする凄まじい臭いと膿を垂れ流すようになったので切った。

ちなみに一度膿んだ傷口は麻酔が効かない。注射器で麻酔を打ったそばから、ぐしゃぐしゃになった傷口から噴水のように出て行く。そんで周囲の肌が痺れる程度しか効き目がないので、もうもんのすごく痛い。以来予防接種の度に暴れる子供に仕上がった。

 

③④身体の成長期と合わせて石も成長期を迎え、なんかゴルフボール大のサイズになった。

どっちかの切除をするため総合病院に入院をして、待ち時間に『美味しんぼ』のラーメン三銃士の回を読んだ。

ミーム化する前にこの原典を当たっていたこと、個人的にはこの人生でちょっとした誇れることだと感じているんですが、自慢する機会がないのでここでしておこうと思います。

 

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背中に出来た④は歴代石灰化上皮種の中でも最大サイズに育ったためか、皮膚科案件でありながら手術室での処置となった*3

 

青っぽい緑の布に覆われた空間で処置台に俯せにされた「予防接種で暴れる子供」こと私は、「麻酔打ちますよ~」の声掛け時点で半狂乱になってもんどりうったため、看護師さんの手を煩わせた(最終的には押さえつけ要員が付いた)。

ぎゃあぎゃあ騒いでいる内に鼻血を噴き、一面の鼻血の中にでかい鼻くそが浮いていたのを妙に覚えている。

 

記憶の中ではこれぐらいの光景(画像はNetFlixサイバーパンク: エッジランナーズ』)

『サイバーパンク: エッジランナーズ』予告編 - Netflix

 

⑤⑥なんか切った(理由を忘れた)

 

⑦太腿の下部に出来て、座るたびに地味に痛かった

 

⑦は卒業旅行中に頭角を現した逸材で、旅行中、特にRenfe(スペインの新幹線)で座席に座ろうとして肘掛に腿の裏を強打するたび、ファニーボーンを強打したときに走る痺れに、多少の異物感と痛みを上乗せした感覚を太腿の裏に与えた。

 

⑦の石灰化上皮種と観た車窓の景色

 

現在一緒に生活をしている石灰化上皮種は、

⑧⑨気付いたらなんかずっといるけど、ずっと小さいままだから時々存在を忘れているもの 

そして

⑩11月末日に気付いたグリンピース

 

⑩、なんかいきなりグリンピース大になってたけど、⑧⑨は米粒~ちょっと大きめの消しカスぐらいの大きさなんですよね。

⑩だけが何故急にそこまで圧倒的な成長を遂げているのかがわからない。とにかく病院に行こう‼ と思って最寄りの皮膚科に予約を入れた。

 

昔住んでいたことがあるエリアに今住んでおり、そういえば⑤⑥のどっちかを、その皮膚科で処置した記憶がある。

しかし当時自分のことを自分で管理していなかったので、勿論当時の診察券は紛失している。まさかまたここに住み着いて、しかも切除したいタイプの石灰化上皮種がリピされるとは予想していなかった。人生は夢だらけですね。

 

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ところで初診は再診より1100円ぐらい高い価格設定のようなんですけど、この状況からどうやったら再診を証明できるんでしょうか。

「10年より前になるかもしれないんですけど、ここで切ってもらったんです! 再診にしてください!」と言いながら、右上腕か肩を見せればいいのかな。

 

 

*1:Instagramのリール画像を見る限り、よくあることのようだ。

*2:「他の皮膚皮下腫瘍と同じようになぜ発生するのか原因は分かっていませんが、毛母腫(pilomatorixoma)という別名が現すように毛根に存在する毛母細胞を起源とする腫瘍です。」日本形成外科学会「石灰化上皮種」(https://jsprs.or.jp/general/disease/shuyo/hifu_hika/sekkaika.html)(最終閲覧日2022/12/2)

*3:皮膚科案件は診察室横にカーテンを引いただけの処置室で結構フランクに切り付けてくる。一方で④については総合病院で手術をしていると思うので、途中から形成外科にバトンタッチしたりしてるのかもしれない。記憶があいまいだ。